皆さん、こんにちは。
皆さんは、「美濃和紙」って知ってますか?
「美濃和紙」とは1300年の伝統を持つ岐阜県産の和紙のこと。中でも「本美濃紙」はユネスコ無形文化遺産登録として認定されています。
では、「美濃市蕨生(わらび)」の地名は聞いたことありますか?
美濃市の山奥にある蕨生(わらび)、美しい清流に恵まれた美濃市蕨生にも昔は和紙職人が多くいたそうですが、現在は過疎が進む集落に……
さて。
そんな美濃市蕨生で今、
「和紙にまみれるテーマパーク『ワラビーランド』を創る」ためのクラウドファンディングが始まっているんですって!
……。
…………??
皆さんの気持ちを代弁してみました。
「ワラビーランドって何ですか??」
プロジェクト発起人の美濃和紙職人・千田崇統(せんだたかのり)さん、小笠原寛さん、千田薫子(しげこ)さんに、ストレートに疑念をぶつけ お話を伺ってきました。
「ワラビーランドが何か、決まってないところが強みなんです」
出オチ。
出オチ感が強くてすみません。
出オチ? いいえ、ここから本編が始まりますよ!!
ワラビーランドというフレーズを初めて聞く方も、ぜひワクワクお読みいただけたら幸いです。
Stay Tune!!!
関市から、美濃市駅を越えて、長良川と板取川の合流地点を越えて、どんどん北上して
着きました! ワラビーランドの真上に到着です。
(下からの道を案内される場合もあります。事前に確認してくださいね)
獣道を降りるのかと思いきや、
階段がありました。ホッ、安心。
それでは現地を実際に眺めながら、「ワラビーランドとは何なのか」その全貌をひも解いていきましょう。
今回のクラウドファンディングの改修対象は、この母屋。
「まずはこの母屋を、みんなで交流や宿泊ができる場所にしていきます」
一階の入り口にはフロントとなる、和紙だらけの「上から下まで丸っと和紙の部屋」。
壁も床もドアも和紙、天井も机も和紙なら、ランプも和紙!
フロントの反対側に、みんなの大広間。
ゆっくり食事をとったり、ワークショップをしたり、仕事をしたり昼寝をしたり、誰でも自由に使えるスペースになるそうです。
「この部屋もこれから壁一面や襖を和紙にして……とにかく和紙にまみれることは間違いないです」
「和紙にまみれることは間違いない」
他ではなかなか聞くことのない、力強いフレーズ。
ワラビーランドに宿泊する方には朝夕の食事がつくそうです。
「本当は自由に動いてもらえるのがいいなぁと、食事も地域のお店利用や自炊を検討したんですが、なにせ飲食店もスーパーも周辺にないので……朝夕の食事は提供予定です」
めちゃくちゃ美味しそう。
無添加、無農薬、自然たっぷりの料理。
なんと塩までこだわりの手作りと!? 提供してもらえるのが素敵すぎます。
廊下などの壁には和紙アートを展示していく予定とのこと。
ただ室内を見学するだけでも楽しい予感!
よもぎ蒸しやマッサージに鑑定など、ゆっくり自分と向き合う場所を整えられているそうです。
うわぁぁぁ入口から、かっこいい。
障子がこんなにも魅惑的になるなんて、和紙の秘めたパワーすごいぞ……!!!
一般的な障子を見慣れた目には、あれこれがアートに映ります。
話すことをメインにした赤い鑑定部屋。
なんと、椅子にも和紙!
体を整えることをメインにした施術部屋。こちらはまだ改装中とのこと。
例えば、よもぎ蒸しはこんな感じで受けられるんですって。
「しげこの部屋」についても「希望者がいたらシェアして使っていきたいです」と千田しげこさん。
「みんなそれぞれのやりたいことを一緒にできる、絶対そのほうが楽しいじゃないですか」
「今回、一番改修費用が必要なのが2Fで……」階段をのぼる千田さん。
経年した古民家、天井も壁も部屋の仕切りも全て見直す必要があり、お風呂やトイレ、さらに全部屋にきちんと電気やエアコンなどのインフラを整えるために、どうしても今回のクラウドファンディングが必要だったといいます。
2Fには宿泊できる3部屋がうまれるそう。
「1部屋は畳に布団、1部屋はシングルのベッド、1部屋はドミトリーのような2段ベッドを用意します。滞在目的に応じて部屋を使い分けてもらえたらいいなと。短期滞在のゲストハウス、長期滞在のシェアハウス、どちらの利用も大歓迎です」
まだ壁を壊している最中とのことですが。(壁を壊してる。D.I.Y.がすごい……)
「壁や地面を整えて、ここに紙すきの舟(水槽)を置く予定です。乾かす台も持ってきたので、いつでも誰でも気軽に紙すきを体験してもらえる場所になります」
気軽に紙すき。こんなにも、紙すきが身近な場所、他にある!?
「よし、息抜きに一枚すいてみるか」
それは未知の感覚…… 実際に味わってみたい気持ちがフツフツ……
「実は、母屋の向こうにある家も、これから改修していきたいんですよね」
なんともう一軒あった。
「ここはオフグリッドの家にしたいんですよね」
オフグリッドとは、電力会社の送電網とつながっていない、自給自足のような状態のこと。
すなわち、ぼっとん便所に、焚き火で炊事? 掃除はホウキ?
……と思いきや、そうでもないみたい。太陽光パネルを使ったり、雨水の循環器をつくったり、自分たちでエネルギーの仕組みを考えてもいいみたい。
「これからは絶対オフグリッド!とか言うつもりはないんですよね。何でもそうですが、それが良いのか悪いのか、やってみないと分からない。だから、試してみようよと。その隣にある母屋は電気・水道・ガス全部つながっているので(笑)『無理だ!』となったら母屋に逃げることもできます。絶対これがいいとか絶対あれはダメとかじゃなくて、『こういうのもあるんだ』と、みんなで体感できる場所になったらいいなぁと思ってます」
一緒に「オフグリッドで暮らす仕組み」を考えながら、改装する仲間を募集中だそうです!
和紙の原料となる「楮(こうぞ)」の畑はすでに別の場所にあるそうです。
古民家前の空き地は耕して野菜や果物の畑にしようか検討中とのこと。
「あの裏山は、人間が杉やヒノキを植えるだけ植えて放置して、元々あった美濃市の山の多様性がなくなっちゃってるんですよね」
人工的な杉やヒノキを間伐して、多様な植物の復活を目指す。子どもたちが触れ合える山の遊び場もつくっていきたいと千田さん。
その結果、裏山もワラビーランドになっていく。
「ワラビーランドのワラビーマウンテンです」
ワラビーランドのスプ●ッシュマウンテンも準備中だそうです。
母屋の中庭から真正面にそびえたつ中山(なかやま)。先ほどの裏山の反対側です。
住民共同の石仏が祀られていた中山、その昔は出会いと憩いの場でもあり、頂上では季節ごとにお祭りが行われていたそう。でも今は……。
「そんな伝統シンボルとしての蕨生のお祭りも、復活させます」
そう言いながら、そっと工房の一室をオープンする千田さん。
え、何か作っている。
「和紙の神輿です。紙すきの合間に少しずつ作っていて。これに和紙を張って仕上げていきます」
復活祭の第一回は2022年10月10日とのこと。え、もうすぐじゃん。
この神輿をみんなで担いで中山の山頂まで登るそうです。気になる方はカレンダーにチェックを入れてくださいね。
そして、中山もワラビーランドになる。
「ワラビーランドには、ドラクエの宿のイメージもありますね」
みんながドラゴンクエストの冒険者。
誰がいつ来てもいい、ホテルのように特別なおもてなしがあるわけじゃなくて、ただ心身が回復する。その前に何をしていてもいいし、その後もどこで何をしてもいい。仕事をしてもいいし、ノンビリしていてもいい。
「同じ場に多様な人がいて、多様な自然もすぐ横にある。その中で自分と向き合って自由な発想で心が広がる、そんな場所になれたらいいなぁと思います。ここでやりたいことが生まれたら、一緒に現実化していきたいですね」
つながって、一緒につくっていく。
そしてまた、ワラビーランドは増えていく。
「ワラビーランド、もしかしたら村づくりに行きつくのかもしれませんね」
確かに昔から村やコミュニティづくりには興味があったと話す千田さん。過去の一時期は、一般社会から離れたクローズトな場所でのコミュニティづくりを考えたこともあるそうです。
「でも、それは楽しくないと気づいたんですよね。ワラビーランドが村だとしても、村長はいません!」
特定個人の理想を具現化するより、みんなそれぞれに持っている「こういうのもあるね」の多様性を味わったほうが楽しい。反対意見の人も出てくるかもしれない、でも、それこそが多様性だから。
「人間も植物も、何だって本来は多様ですよね。それを同じにしようとする社会だと苦しい。社会の中で、それぞれの違いを尊重し合いながら楽しんでいけたらいいですよね」
なるほど……
もしかしたら……
ワラビーランドは、地方@美濃市蕨生での壮大な「地方創生」社会実験場にもなるのかもしれない、Web3いわくの「DAO(分散型自律組織)」のリアル挑戦場になるのかもしれませんね……?
最後に、最初の出オチフレーズをもう一度、載せておきます。
「ワラビーランドが何か、決まってないところが強みなんです」
あなたの関わりが、ワラビーランドを、そして世界を創っていきます。
お試しで宿泊プランなど、今回のクラウドファンディングのリターンで、あなたもワラビーランドを体感してみませんか?
「こんなプランやリターンがあったらいいのに!」という声があれば、どんどん対応したいとのこと。多彩なリターン色々、詳しくは「OCOS」サイトや「CAMPFIRE」サイトで覗いてみてください。
ワラビーランドがどうなっていくか、自分も村人として楽しみにしています♪
岐阜県関市と隣接する市町村を、一緒に散歩しましょう!
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